ご参加のお奨め

第49回 日経青洋上研修

~自立する社員の育成を目指して~

 日本経済青年協議会の洋上研修は、1972年2月の第一船以来、今年度で第48回目を迎え、参加者は12,000名を越えました。

 この間、円高、バブル経済の崩壊やリーマン不況を乗り越えて継続出来ましたのは、派遣企業のご支援と、参加頂いた洋上研修生が逞しくなった姿を評価して頂けたものと感謝申し上げます。

 この洋上研修船の特徴の第一は、研修生の自主運営を基本とし、自分の頭で考え、決断し、行動する「自立した社員」の養成を目指していることです

 研修生は、班長をリーダーとするタテ組織(指示・情報伝達系統)と、役割別委員会(生活、研修、報告書など自主運営を担う役割分担)のヨコ組織とのマトリクス組織で活動します。役割を担う班員は各委員会に属して、各班の代表として発言しますので、全員参加の船内運営となります。
 生活委員は、朝の集い、健康管理、生活の規律などを担います。
 研修委員は、研修講師との密な連絡、講義や講演の準備、研修報告会の準備と進行。
 報告書委員は、研修報告会(中間と最終)の記録作成、各人の感想、帰国後の決意表明、後輩へのアドバイス、船内や上陸地の写真等をまとめて報告書を作成します。

第2の特徴は、全国各地の多様な企業から集まったメンバーと議論することを通して、視野を広げるとともに、他社の人と肩を並べることが出来る自信も出てくることです。

第3の特徴は、現地研修によってアメリカやメキシコについて学ぶとともに、日本の現状と将来について考える機会になるということです。

例えば、世界最大の自然食品スーパーの訪問。大きなカートに食品を積んだ客が、エスカレーターで2階に移動すると、人と並行して走る隣のエスカレーターでカートが2階まで運ばれて来ます。生鮮食品は、産地直送で50項目にわたる検査があり、鮮度と安全が確約されていると言う説明を受けます。「さすがアメリカはすごい」と感心する一方で、価格が他店よりかなり高く、所得の上層部を顧客としている、という話を聞くと、食の鮮度や安全にまで、格差社会の影響が及んで来ていることに、不安を感じることにもなります。ロサンゼルスはハリウッドなどに大勢の観光客がいて華やかですが、一歩裏道に入るとホームレスが多くいます。
 ロサンゼルスからフェリーの出ているカタリナ島はヨットハーバーや別荘のある欧米風のリゾート地ですが、もうひとつの寄港地であるメキシコのエンセナダでは、港に子供の物売りが来たり、商店街の品物の種類が少ないのです。

様々な体験をしながら、研修生は、研修報告会をやり遂げ、ひと皮むけて職場に帰って行くことになります。「グローバルな視野で日本を見つめ、自分の役割を創ろう」という統一テーマのもと、
 40年以上の洋上研修の蓄積を大切にして、自立する社員の育成に向けて、これからも関係者一同、努力していく所存です。ご支援をお願い致します。

第47回日経青洋上研修団長桐 村 晋 次
元 古河電気工業㈱常務取締役 法政大学大学院教授(第1回洋上研修運営委員長)